介護保険制度の仕組み
介護保険制度は、介護が必要となった高齢者とその家族を社会全体で支えていく仕組みです。
全国の市区町村が保険者となり、その地域に住んでいる40歳以上の方が被保険者(加入者)として納めている介護保険料と税金で支払われています。
介護保険制度の対象者
介護保険制度の対象となるのは、65歳以上の第1号被保険者と、40歳~65歳未満の第2号被保険者です。
第1号被保険者の場合は、要介護状態(認知症などで介護が必要な状態)、要支援状態(日常生活において支援が必要な状態)である場合に介護保険適用の対象となるのが基本です。
第2号被保険者の場合、末期がんや関節リウマチなど加齢に起因する特定疾病によって要介護・要支援の状態になっていることが保険適用の要件となっています。
特定疾病について
特定疾病とは、加齢にともない生じる心身の変化に起因する疾病のことで、主に以下の疾病などがさだめられています。
■関節リウマチ
■骨折を伴う骨粗しょう症
■初老期における認知症
■パーキンソン病
■脳血管疾患
■筋萎縮性側索硬化症(ALS)
■パーキンソン病関連疾患
■閉塞性動脈硬化症
■慢性閉塞性肺疾患
■後縦靱帯骨化症
など
要介護認定の手続きと
申請の流れ
介護保険を利用するには、お住まいの市区町村への申請と、要介護認定を受ける必要があります。
①相談する
お住まいの市区町村の窓口や福祉事務所、地域包括支援センターなどに相談しましょう
市区町村の相談窓口は、「介護保険課」や「高齢福祉課」などがあり、介護に関するさまざまな相談を受け付けております。
■相談窓口■
金沢市役所介護保険課 | 〒920-8577 金沢市広坂1丁目1号 TEL 076-220-2264 FAX 076-220-2559 受付時間 9:00〜17:45 |
野々市市役所介護長寿課 | 〒920-8510 野々市市三納1丁目1番地 TEL 076-227-6066 FAX 076-227-6252 受付時間 8:30〜17:15 |
白山市役所介護長寿課 | 〒924-8688 白山市倉光2丁目1番地 TEL 076-274-9529 FAX 076-275-2211 受付時間 9:00〜17:45 |
石川県国民健康保険団体連合会 | 〒920-0968 金沢市幸町12番1号 石川県幸町庁舎4階 TEL 076-231-1110 FAX 076-231-1601 受付時間 9:00〜17:00 |
石川県社会福祉協議会 (石川県福祉サービス運営適正化委員会) | 〒920-8557 金沢市本多町3丁目1番10号 県社会福祉会館2階 TEL 076-234-2556 FAX 076-234-2558 受付時間 9:00〜17:00 |
②要介護認定の申請をする
所定の申請用紙に必要事項を記入し、介護保険被保険者証とともに提出します。
原則として申請から30日以内に認定結果が通知され、認定結果は申請日から有効です。
※介護保険被保険者証…第1号被保険者(65歳以上の方)は介護保険被保険者証を、第2号被保険者(40歳から64歳までの方)は医療保険の被保険者証
③認定調査を受ける
市区町村の認定調査員が自宅や施設などを訪問し、ご本人の心身状態や日常生活の様子を聞き取り調査します。
認定調査の結果はコンピューターによる一次判定が行われます。その後、主治医の意見書などをもとに介護認定審査会で保険、医療、福祉の観点から二次判定が行われ、要介護度が決定します。
④申請結果の通知を受け取る
申請結果は、「認定通知書」と「介護保険被保険者証」で通知されます。
認定通知書には要介護区分が記載されており、「要介護1〜5」、「要支援1〜2」、「非該当」のいずれかに該当されます。区分によって利用できるサービスや利用限度額(区分支給限度額)などがことなります。
要支援と要介護の違い
要支援について
要支援とは、日常生活に必要な動作はほぼご自身で行える状態です。しかし、場合によっては何らかの支援が必要である状態を意味します。
例えば、入浴や排せつが一人で行える場合、介護保険サービスの対象外である「自立」と判定されるケースがあります。一方で、その後の掃除ができない場合には一部支援が必要です。介護予防のサービスは、要介護状態になることを防ぎ、生活機能を維持および向上させることを目的に提供されています。
要介護について
要介護とは、立ち上がりや歩行を含む、日常生活での動作が困難であることを意味しています。食事や入浴、排せつなどに他者の介護が必要な状態です。要介護は1から5までの段階があり、介護度が上がるほど、介護が必要な場面は多くなっていく傾向があります。